Japan Local Gemsとは
Japan Local Gems は、日本を「ローカルの視点」から見つめ直す旅のシリーズです。それぞれの地域が、自らの歴史や暮らし、価値観を通して語られる「土地自身の物語」を大切にしています。
本シリーズでは、観光地としてはあまり知られていないものの、日本の文化の本質や持続可能な発展を支えてきた、静かで確かな価値を持つ地域に光を当てます。共通するテーマを軸に、自然・人・日常の営みという断片をつなぎ合わせることで、表面的な観光では出会えない、深く、リアルで、少し違った日本を体感していただきます。
第1弾のテーマ「水が語る山梨」

日本は14,000を超える島々からなる島国です。長い海岸線を持ち、島の総面積においても世界有数の規模を誇ります。しかし、この国の本当の魅力は、そうした数字の大きさではありません。一つひとつの島が、それぞれまったく異なる表情と物語を持っていることにあります。
広大な島では、自分が海に囲まれた場所にいることさえ忘れてしまいます。どこまでも続く田畑、山あいを縫う道、穏やかな暮らしを営む町並み。その風景は、まるで本土の一部であるかのようです。けれども、ふと水平線に目を向ければ、海と空が溶け合うその先に、この土地の営みが潮の流れや海風、そして船によって結ばれた人々の往来とともに育まれてきたことを感じます。
一方で、本土からフェリーでわずか数分の場所にありながら、まったく異なる時間が流れる島もあります。対岸の町並みが手に届きそうなほど近くに見えていても、港に降り立った瞬間、耳に届くのは波のさざめきや海鳥の声。慌ただしい日常は遠のき、島ならではの穏やかな時間が静かに始まります。
そして、沖合にひっそりと浮かぶ小さな島々。最終便が去った後の島には、静寂だけが残ります。古い港、潮風に晒された家並み、人影の少ない路地――そこには、急ぐことなく積み重ねられてきた歳月が、今も静かに息づいています。

島を巡る旅では、その土地にしかない日本の面影に出会います。
・古くからの祈りや祭りが今も息づき、海とともに暮らす営みが幾世代にもわたって受け継がれてきた島。
・潮の流れに導かれ、人や物、文化が行き交うなかで、多彩な文化や技が育まれてきた島。
・そして、人口減少や高齢化、環境の変化など、時代の波に揺れながらも、新たな道を模索し続ける島。
「島を渡る風」は、そんな島々を訪ねる旅です。歴史の風に耳を澄まし、文化の風に触れ、そこに暮らす人々の記憶や想いに出会う。
島ごとに異なる風景のなかを歩いていると、それぞれの土地が大切に守り続けてきたもの、そして静かに変わろうとしているものが見えてきます。
この旅では、島々に吹く風を感じながら、人と自然、伝統と変化が織りなす物語にそっと耳を傾けてみたいと思います。
旅の舞台〜 瀬戸内海

今回の旅の舞台となるのは、瀬戸内海です。本州・四国・九州の三つの大きな島々に囲まれたこの海は、日本でもっとも個性的な海域のひとつと言われています。
総延長約7,000kmの海岸線と、およそ700もの島々が点在する瀬戸内海。古くから海上交通の要衝として栄え、人や物資だけでなく、文化や技術、信仰までも運びながら、日本各地を結びつけてきました。
また、瀬戸内海は比較的波が穏やかで、一年を通して温暖な気候に恵まれています。その風土から、「日本の地中海」と称されることもあります。こうした自然環境と歴史的背景が重なり合うことで、瀬戸内海には独特の海の世界が育まれてきました。
今回の「島を渡る風」では、兵庫県と香川県の海域を中心とした瀬戸内海の東部を旅します。
全体マップ

訪問先の一覧

淡路島
日本神話において淡路島は、国生みの際に最初に生まれた島とされています。そのため「神々の島」とも呼ばれ、島内には建国神話にゆかりのある神社や聖地が数多く残されています。
長い歴史のなかで、海上交通の重要な拠点として発展してきました。その立地を活かし、人や物、文化が行き交うことで、多彩な文化や産業が育まれてきました。人形浄瑠璃やだんじり祭り、海辺の漁村に息づく暮らしなど、島ならではの文化は今も人々の生活のなかに受け継がれています。
また、豊かな海と肥沃な大地に恵まれた淡路島は、古くから朝廷に食材を献上していた「御食国」のひとつとしても知られています。
近年では、自然と現代建築が調和する島としても注目を集めています。新しい建築や文化施設が次々と生まれる一方で、島には穏やかな時間が流れ続けています。花畑や海岸線の風景、瀬戸内らしいゆったりとした暮らし。そのなかに神話の記憶と現代の感性が自然に溶け合い、淡路島ならではの風景を形づくっています。

男木島
面積わずか1.34㎢、人口約160人の小さな島。
島へ向かう船の上から見えてくるのは、山の斜面に沿って幾重にも連なる家々の風景です。急斜面に寄り添うように建つ集落は、素朴でありながら、島の長い歴史を感じさせる奥行きのある景観をつくり出しています。
急峻な地形を活かして暮らしてきた男木島では、人々は古くから石垣を積み上げ、その上に家々を建ててきました。なかには江戸時代から残るものもあるといわれています。家々の間を縫うように細い路地や坂道が巡り、まるで迷路のような集落を形づくっています。曲がり角で人とすれ違い、道を譲り合いながら自然に挨拶を交わす。そんな何気ないひとときのなかに、男木島ならではのゆったりとした時間と、人と人との近さを感じることができます。
男木島はかつて「猫の島」としても知られていました。港や路地で思い思いに過ごす猫たちの姿は、この島を象徴する風景のひとつでした。しかし近年、さまざまな要因によって島の猫の数は大きく減少しています。その変化は、男木島の風景に新たな表情をもたらしました。同時に、小さな島のコミュニティが抱える変化や、人と動物との関わり、そして瀬戸内の島々に静かに流れる時間について、あらためて考えるきっかけを与えてくれます。

女木島
本土から約4kmの沖合に浮かぶ女木島。
面積は2.62㎢、人口はおよそ100人の小さな島です。
島からは海の向こうに港町・高松の街並みを望むことができます。陸地からほど近い場所にありながら、女木島にはどこか別の世界へ迷い込んだかのような空気が流れています。穏やかな自然、ゆったりとした島時間、そして人々の暮らしのなかに息づく昔話や伝説。そこには、現実と幻想が静かに交わるような独特の魅力があります。
女木島は、日本を代表する昔話「桃太郎」に登場する鬼ヶ島のモデルになった島として広く知られています。今からおよそ100年前、島内で大きな洞窟が発見され、その洞窟が桃太郎伝説の鬼ヶ島と結びつけられたことで、女木島は一躍全国的に知られる観光地となりました。現在もその洞窟は「鬼ヶ島大洞窟」として公開されており、多くの人々が訪れています。洞窟の中には、桃太郎伝説の世界を思わせる独特の雰囲気が漂い、日本の民話や伝承の世界に足を踏み入れたかのような感覚を味わうことができます。

小豆島
淡路島に次いで瀬戸内海で二番目に大きな島。面積は約170㎢、人口はおよそ2万8千人を有し、古くから瀬戸内海の海上交通を支える重要な拠点として発展してきました。内海航路の要衝という立地に恵まれた小豆島は、島でありながら日本各地との交流が盛んに行われてきました。そのため、多様な文化や産業、人々の往来が積み重なり、独自の島文化が育まれてきました。
古くは製塩業で知られた小豆島ですが、江戸時代になると塩の生産過剰を背景に、醤油づくりへと産業の軸を移していきます。その後、手延べそうめんとともに発展し、現在でも醤油とそうめんは小豆島を代表する特産品として広く知られています。また、造船業や漁業、石材産業も島の暮らしを支え、農村歌舞伎をはじめとする伝統文化も世代を超えて受け継がれてきました。こうした産業や文化の一つひとつには、海とともに歩んできた島の歴史が刻まれています。
さらに小豆島は、かつて瀬戸内の水軍とも深い関わりを持ち、海上交通を押さえる戦略的な拠点としても重要な役割を果たしてきました。時代ごとに異なる支配や統治のもとに置かれながらも、そのたびに新たな文化や産業を取り込み、独自の発展を遂げてきたのです。醤油蔵から漂う香り、瀬戸内の陽光を浴びるオリーブ畑、そして穏やかな海辺の風景。小豆島には、長い歴史のなかで育まれてきた文化と暮らしが今も自然なかたちで息づいています。さまざまな人や文化が行き交ってきたこの島は、まさに「交わりの島」と呼ぶにふさわしい場所です。

豊島
島の中央にそびえる山からは豊かな湧水が湧き出ており、その水は古代から現在に至るまで、島の稲作や農業、そして人々の暮らしを支え続けてきました。自然の恵みとともに歩んできた島の風景は、今もなお豊島の暮らしの基盤となっています。
しかし、1970年代以降、豊島は日本でも最大規模の産業廃棄物不法投棄問題の舞台となりました。長年にわたり大量の産業廃棄物が持ち込まれ、島の自然環境は深刻な被害を受けることになります。
それでも島の人々は諦めることなく声を上げ続けました。長い年月をかけた住民の粘り強い活動の末、不法投棄の責任が認められ、廃棄物の処理と環境再生に向けた取り組みが本格的に進められることとなりました。
大きな傷跡を抱えた豊島は、その後少しずつ再生への歩みを重ねていきます。島の物語は、環境問題の記憶にとどまらず、人々の連帯や地域の再生、そして自然との新たな共生を考える象徴として語られるようになりました。
そして2010年以降、現代アートの施設が次々と誕生したことで、豊島は新たな魅力を持つ島として国内外から注目を集めています。

直島
面積約8㎢、人口およそ3,000人の直島。
かつては製錬所のある工業の島として発展してきましたが、近年では現代アートを代表する島として国内外から注目を集めています。著名な建築家やアーティストによる美術館やアート作品が点在し、「現代アートの聖地」とも呼ばれる存在となりました。
しかし、直島の魅力はアートだけではありません。島を歩くと、昔ながらの家並みが残る路地や、ゆったりとした時間が流れる集落の風景に出会います。そこには、島民の日常の暮らしが今も変わらず息づいています。
海辺に響く穏やかな波の音、道端で交わされる何気ない挨拶、そして島の人々との温かな触れ合い。そうした何気ない風景は、アート作品と同じように直島の魅力を形づくる大切な要素となっています。
直島では、現代アートと島の暮らしが互いに独立して存在しているのではなく、自然に溶け合いながら共存しています。
所要日数:9泊10日
※行程は現地の状況に応じて変更される可能性があります。以下はあくまで予定行程となります。
淡路島(1/3)
現代の風に吹かれた、神話が息づく島
淡路島(2/3)
現代の風に吹かれた、神話が息づく島
淡路島(3/3)
現代の風に吹かれた、神話が息づく島
男木島・女木島
島の原風景をたどる ― 猫の島と鬼の島
小豆島(1/2)
高原に息づく水と環境教育の取り組み
料金に関するご案内
料金に含まれるもの
- ビザ取得サポート費用
- 海外旅行保険
- 行程に含まれる日本国内でのすべての移動費
- 食事代(1日3食:朝・昼・夕)
- 日本滞在中の宿泊費 ※洋室:2名1室/和室:4名1室
- 行程に含まれる入場料・体験プログラム参加費
- 添乗スタッフおよび交流ゲストの費用
- 日本国内用4GデータSIM
- ツアー運営・管理費
料金に含まれないもの
- ベトナム~日本間の往復航空券
- 個人的な買い物・支出
- VAT(付加価値税)
- 上記「料金に含まれるもの」に記載のない費用
お支払い・ビザ・変更・取消に関する規定